土佐和紙御朱印帳について
国産原料
「日本一の素材」は「日本一の大自然」から。
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土佐和紙
和紙は1000年保存が可能と言われ、実際に正倉院などでは1000年前に記録された和紙が何点も保存されています。そんな日本が誇る和紙ですが、その中でも日本3大和紙と言われ、今も圧倒的人気を誇るのが土佐和紙です。
コウゾを蒸して皮を剥ぎ、加工をして水に浸け、煮て流水にさらし、チリ取りをして叩解して和紙の原料を作ります、気の遠くなるような工程を繰り返した後、丈夫で軽く、しかも耐久性に優れた土佐和紙が生まれます。
時代の変化とともに、職人が手で漉く手すき和紙から機械漉きの和紙へと変化しています。かつては日本一の出荷量を誇り、「天下の紙所」と比喩される土佐の高知でも、手漉き和紙の職人は非常に少なくなってしまいました。
手漉き、機械漉き和紙ともに日本の伝統技術として、この先も継承できるよう当社でも商品へと採用し、土佐和紙を全国、いや世界に発信できればと考えております。 -
清流仁淀川
日本一の清流と言われる仁淀川。世界でも珍しい希少性の高い透明度と、仁淀ブルーと言われる多彩な青が織りなす「全国1級河川水質第一位」にも選ばれた奇跡の川。西日本最高峰の石鎚山から流れ出た水は、40メートル先まで見通せると言われており、河口に至るまでその輝きを失いません。
和紙を生むには様々な材料が必要ですが、もっとも大切なのは清らかな水です、水の質が良ければ良いほど素晴らしい和紙が生まれます。奇跡の川仁淀川の水はもちろん、そもそも奇跡を生み出す元となる山の湧き水を使用した土佐和紙は、まさしく日本一の和紙であると自信を持って断言いたします。
全国的な知名度としては高知の四万十川に及びませんが、仁淀川のふもとにはこの土佐和紙を生み出す匠の集落があり、1000年以上も前から和紙を作り続けています。ご近所さんの苗字が全て同じで、みんなが紙を漉いていたり。現在も残った和紙工場は昔ほどではないですが、歴史と伝統のある紙の町が仁淀川にはあります。
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日本古来の和綴じ製本
和綴じ本の起源は千年以上も遡ります。平安時代の初め、空海が唐から招来した「三十帖策子」が、現存する最古のものと言われており、これを発展させたのが大和綴じです。さらに江戸時代には江戸の製本職人の「粋」が加わり、様々な綴じ方が編み出され今日まで生き続けています。
代表的な四つ目綴じの他、康煕(こうき)綴じ、亀甲綴じ、麻の葉綴じなどです。そんな江戸から続く和綴じ製本も残念なことに西洋の製本に押され、いまや無くなりかけています。職人の経験、ノウハウに大きく左右される和装本は大量生産が難しいため、現代の消費する社会では生き続けていくことが難しい、それは時代の流れ上致し方ない事なのかもしれません。
そんな中、当社では伝統の製本を引き継いでいる者のはしくれとして、可能な限りは「日本の粋」としての和綴じ本や折本の制作を続けていければと考えております。 -
国産生地にこだわる
日本の神社・お寺を巡拝する際に御供となるのが御朱印帳や納経帳です。日本人として精神の根幹となる部分だからこそ、当社の御朱印帳は材料加工から、もちろん製本工程に至るまで全て完全国内生産にこだわっています。
表紙に採用する金襴生地も、全て日本の職人が緻密に折り上げた逸品となり、機織りの密の細かさや金糸の量などにもこだわりがあります。例えば申し訳ない程度に金糸を1本のみ入れて「金襴」と謳っているような粗悪品や、ロットかまして廉価に外国で大量生産した簡素なものとは、造り、クウォリティー共に全く次元が異なるものなのです。
ものづくりにこだわる日本の生地職人が作る、繊細できめ細やかな上質の生地。複雑な金襴を縫える職人も需要の減少や加齢、後継者不足と共に年々減少しておりますが、可能な限り質の良い物をご提供できるように心がけております。
神の水を汲み、人間国宝が漉く!
お客様にとって生涯にたった一冊の本物の手漉き和紙を。
日本最高峰の御朱印帳がここに。
2013年、20年に一度の式年遷宮により最注目された伊勢神宮には、日本国が宝と認めた重要無形文化財が数多く奉納されています。今回新たに販売を開始する御朱印帳に採用した手漉き和紙、土佐典具帖紙はまさにその国宝に認められており、現在も伊勢神宮や明治神宮などに納められている貴重、かつ希少な紙になります。
土佐典具帖紙の人間国宝である浜田幸雄氏、そして祖父の技を継承した浜田兄弟、この浜田家が生み出す重要無形文化財の土佐典具帖紙。今回は御朱印帳向けに特別に漉いた土佐典具帖紙を御朱印帳として商品化しております。日本の神々に捧げられた品質とその伝統をお客様のお手元にお届けいたします。
- 100%国産楮を神の水で漉く!現在では海外産(主にタイ、パラグアイ等)の楮(こうぞ)を使用した和紙も数多く市場に出回っていますが、こちらの商品では完全国産原料にこだわり、全国的にも評価が高い高知県吾北産の土佐楮を使用しています。パルプや不純物が一切混じっていない100%楮、そんな手漉き和紙を探し求め、多方面に打診と折衝を繰り返した結果、原料や製法ともに当社の地元高知の浜田和紙にたどり着きました。
超高品質な逸品
浜田和紙は高知県吾北産の土佐楮しか使わず、また紙漉きに入るまでの前段階である原料仕込みに一ヶ月以上もの時間を費やすその徹底した職人根性、製品へ妥協を許さない頑固さなど、当社の考える最高の手すき和紙御朱印帳を製作するパートナーとして、「ここしかない!」と惚れ込みました。我々がこだわる土佐楮は、海外産や廉価な楮に比べて油分が圧倒的に少なく、天然素材のトロロアオイとも抜群に相性が良いため長期保存の際でもシミになりにくい点、紙の繊維そのものが油を持たないためページの貼りつきもない点など、長い年月保存する御朱印帳の素材としてぴったりだと考えて今回採用しています。
また和紙を作るうえでもっとも大切な原料である水は、高知の神社内にある、まさにその名も「神谷」という場所から湧き出る水を使用しています。奇跡の川と言われる清流仁淀川を構成する山々の湧き水。まさに神の水と呼べるにふさわしい透明度と美しさを誇ります。
- 技術が光る!手漉き和紙の技術が認められ、平成13年に人間国宝、国の重要無形文化財に認定され、近年旭日小綬賞を受けた浜田幸雄氏。和紙会社としては日本でたった1社のみが選ばれており、浜田兄弟が祖父の技を継承した現在で創業170年を誇ります。
日本で1社だけの重要無形文化財認定
高品質な手漉き和紙は天候や材料の質にも左右されるため供給も非常に難しく、大量生産が難しい為、色よい返事をなかなかいただけませんでした。何度となく交渉を重ね、想いをぶつけ合った結果、1年近くの時間を費やしましたが御朱印帳専用の土佐典具帖紙(特厚)を製品化する事ができました。
- 完全国内生産!「溜め漉きvs流し漉き」とは?和紙の原料の混ざった水を1回だけすくって作ることを溜め漉きといいます。そこに技術はなく、誰でも作ることができる方法のため、外国産の手すき和紙や廉価な手漉きなどはこれになり、簡単かつ低コストの生産が出来るというメリットがあります。それに対し、土佐伝統の流し漉きはすくい上げた原料を縦、横、ななめと様々な方向に流しこみ、繊維をなめらかに拡散して作り上げますので、溜め漉きと違い様々な方向に繊維が絡まった頑丈でなめらかな紙が生まれます。
溜め漉きが1枚をつくるのに約10秒、流し漉きが2分ほどかかりますので、1枚あたりの作成におよそ12倍もの手間がかかった手漉き和紙となり、御朱印帳の本質を求めるお客様に是非使っていただきたい紙となります。
土佐和紙の父とも言われる吉井源太から受け継がれる道具の伝統、技術の継承という点から見ても、見た目だけ真似をしたような粗悪な手漉き和紙とは根本的に異なっているものです。日本の神社のみならず、ボストン美術館やシスティーナ礼拝堂等、海外でも高い評価と支持を受けている浜田和紙、今回やっと皆さまへお届けできる喜びに、弊社スタッフ一同も喜んでおります。
- 選べる喜び、伝統の和綴じ製本仕様を確定した商品とは一風変わった、「準BTO商品」として販売を致します。BTOとは、Build to Orderの略で、一般的には細かい仕様をお客様が御自分の意向に沿った形で選んで組み立てる事を言います。今回こちらの御朱印帳は、和綴じの綴じ方を様々な種類から選んで頂くことが可能になっており、四つ目綴じ、高貴綴じ、亀甲綴じ、麻の葉綴じ、他にも当社が今までの経験から作り上げた独創的な創作和綴じもお選びいただく事が可能ですので、通常ではお目にかかれない和綴じ製本を選んで頂く事が可能です。
御注文の際に、お好きな和綴じ方法を選択していただくことにより、お客様の御希望に限りなく近づけた一生ものの御朱印帳としてお届けします。