浮世絵図解入りの解説はこちらからダウンロードできます。「蔵通信」
時は幕末、狩野派の画家から贋作騒動を経て下野し、高知で芝居絵を書き続けた奇才絵師金蔵。神社に奉納された彼の23点の芝居絵の中から選りすぐりの4点が今回御朱印帳になりました。
同時代に葛飾北斎ら版画で多くの人々が買い求めた物と違って1点物である絵金の歌舞伎絵は高知で代々守り継がれてきました。漁師町でもある高知県赤岡では、海からの物の怪を寄せ付けぬための魔除けとしても名高い芝居絵です。
高知県赤岡の芝居絵屏風は高知県の保護有形文化財に指定されています。
本身は48ページ、サイズは12cm x 18cm。一般的な小型御朱印帳より一回り大きく、迫力ある御朱印が頂けます。2枚の紙を貼り合わせていますので、墨の裏移りがしにくい仕様になっています。
〇商品仕様
【サイズ】12cm x 18cm
【綴じ方法】蛇腹製本(2枚貼り合わせ、墨の裏移りがしにくい)
【本紙素材】白奉書紙
【ページ数】48ページ
【付属品】歌舞伎解説チラシ着き
※お客様の環境により色見には若干の誤差が出る場合があります、あらかじめご了承ください。
はなごろもいろはえんぎ わしのだん
花衣いろは縁起 鷲の段 あらすじ(絵金蔵 蔵通信19号より抜粋)
甲斐の国松江家家臣、山中左衛門尉義継と小督は志賀の里にて百姓に身をやつし、息子三之助と幸せに暮らしている。
ある日、三之助を牛の背に乗せ3人があぜ道を仲むつまじく歩いていると隣家の百姓でかつてその娘のりんが小督に仕えていたよしみで何かと世話を焼く長三郎が通りかかる。夫婦は長三郎に畑仕事を一緒にする約束を忘れて寝坊したことや、派手な身なりで人目に付くことなど注意される。夫婦はその親身の意見に礼をいい、別れる。
その後義継は芝刈りをするからと先を急ぎ、母子がその後を追うところへ風と共に鷲がいっさんに下りてきて三之助をつかんだ。小督は三之助にしがみつき着物の紐をとらえたが、その紐はちぎれ、義継もあわてて駆け戻るがあれよあれよという間に舞い上がった
大鷲は雲居の彼方に消え、2人は呆然やがて小督は嘆き悲しみ、あまりのことに義継は狂乱してしまう。